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埼玉県川口市の中医学専門はり灸治療院石上鍼灸院ブログ

中医学専門はり灸治療院

中医学は数千年前から臨床現場の経験を積み重ねて理論体系化されている医学です

◆アズキについて

2018年1月10日(水)

こんにちは、埼玉県川口市の中医学専門石上鍼灸院です。
あずき本日はアズキ(小豆)についてです。

アズキは、その赤い色から赤飯などおめでたい席に欠かせない豆として、重用されてきました。
原産地は中国北部で、日本へは3世紀に渡来したといわれています。
雨の少ないやや乾燥した寒冷地での栽培に適しており、日本では「十勝あずき」で知られる北海道が代表的な産地です。

アズキは、江戸時代から脚気の妙薬とされ、漢方では「赤小豆」と呼ばれ、昔からむくみ取りの薬に用いられてきました。
こうした薬効をもたらしているのが、アズキに含まれているビタミンB1やカリウムです。
体内で生成できないビタミンB1は、不足すると疲れやすくなり、脚気の初期症状である手足のしびれ、むくみ、動悸、食欲不振などを誘発します。
一方、カリウムは体内の余分な塩分を排泄する利尿作用があり、むくみを取るのはもちろん、高血圧の予防にも効果を発揮します。
さらにアズキの外皮に含まれるサポニンは、コレステロールや中性脂肪を低下させる働きや、カリウムと同じ利尿作用もあります。
アズキはこうした相乗効果により、むくみや脚気、高血圧を予防します。

アズキの赤い皮には、サポニンのほかにもポリフェノールの一種であるアントシアニンが含まれています。
ポリフェノールは、細胞を酸化させ傷つける活性酸素を除去する働きがあります。
主に野菜や赤ワインに多く含まれますが、アズキにも多く含まれ、熱を加えた後のあんこにも、含有量は減少するものの確実に残存します。
糖分の取りすぎにさえ注意すれば、特に皮付きの粒あんは体によい食品です。
さらに貧血予防に効力を発揮する鉄や、整腸作用があり便秘を予防する食物繊維なども豊富です。
赤飯のほか、サラダ、煮物、スープなど、積極的にアズキを取ってみてはいかがでしょうか。

むくみ【中医学的効能】
・四気五味: 平、甘・酸
・帰経: 心、小腸

・利水消腫 … 利尿作用があり、むくみを解消する
・解毒排膿 … 体の内外の毒素を消し、膿を排出させる

アズキは利尿作用が強く、もともと体の水分などが足りない「陰虚」の方には不利なのであまり適していません。
陰虚という状態は、体を潤す体水分や血が不足して、熱を冷ますことができなくなった状態です。
そのため、陰虚の方の症状には熱が亢進したものがみられます。
代表的なものは、口が渇く、微熱が出やすい、手足がほてる、寝汗をかく、イライラする、不眠、精神不安、皮膚がかさつくなどです。
陰虚の方は、アズキは控えめにして、百合根、梨、ごま、牛乳、鶏卵、豚肉、ホタテ貝、カキなどの滋陰の食材を摂るようにしましょう。

最後に、アズキを使った料理をご紹介。
あずき料理



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