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埼玉県川口市の中医学専門はり灸治療院石上鍼灸院ブログ

中医学専門はり灸治療院

中医学は数千年前から臨床現場の経験を積み重ねて理論体系化されている医学です

◆カニについて

2018年2月19日(月)

こんにちは、埼玉県川口市の中医学専門石上鍼灸院です。

カニ今日はカニについてのお話です。
カニは冬から初春にかけてが旬で、日本には約800種のカニが生息しているといわれていますが、栄養価にはほとんど差はないそうです。

カニは高たんぱくでうま味が多いにもかかわらず、脂肪が少なく、低カロリーな食材です。
このカニ独特のうま味は、グルタミン酸やグリシン、アルギン酸、イノシン酸などのアミノ酸によるものですが、その一種であるタウリンも豊富に含まれています。
タウリンには、血圧や血中コレステロール値を抑制し、心臓の働きや肝臓の解毒作用を高める働きがあることから、脳卒中、動脈硬化をはじめ、心臓や肝臓の疾患、高血圧の予防などが期待できます。
ミネラルも豊富で、その中でも、特に亜鉛を多く含んでいます。
亜鉛が不足すると、味を感じ取る舌の味蕾の働きが衰え、味覚障害の原因になります。
また、亜鉛は新陳代謝を促すため、傷などの治りを早める働きもあります。
カニの殻には、不溶性の食物繊維の一種であるキチン質が含まれています。
キチン質には、抗がん作用や老化防止、腸内環境の正常化、自然治癒力や免疫力の活性化などの効果があります。
しかし、カニを殻ごと食べてキチン質を摂取することは難しいので、殻から成分を抽出した健康食品や民間薬が用いられています。
また、カニの殻と身の一部には、アスタキサンチンという色素が含まれています。
加熱すると赤くなるアスタキサンチンは自然界で最強の抗酸化物質といわれており、発がん抑制に高い効果を発揮します。
さらに、カニには、健康な皮膚や毛髪を作り、抗酸化作用のあるビタミンB2も多く含まれています。

【カニの中医学的効能】
・四気五味: 鹹、寒
・帰経: 肝、腎

・清熱 … 体の熱を取り除く
・散血 … 熱によるうっ血を解消して、血の巡りをよくする

カニは「寒性」の食材なので、陽虚の方には向いていません。
陽虚の方は、体を温める力が不足しているので、全身の冷え、下痢をしやすい、むくみやすい、気力がないなど元気がない症状が多くみられます。
冷えが苦手な方は、控えめにしましょう。
また、カニはうっ血を解消する効果があり、炎症で局部的な熱によって血行が悪くなった場合には効果があります。
ただ、ストレスなどによる気の滞りによって血の巡りが悪くなった方には、冷えると血行の改善に不利になるのであまり向いていません。
カニの殻は、中性脂肪が高いため血液がドロドロになってしまっている方に適しています。

最後にカニを使った料理をご紹介。
カニ料理



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