◆コンニャク
2019年3月28日(木)
こんにちは、埼玉県川口市の中医学専門石上鍼灸院です。
昨日、東京の桜は満開になったそうです。
でも、私の近所の川口市ではまだ2〜3分咲きといったところではないでしょうか。
元号の発表も近づき、色々と世の中が変化していきそうな感じですね。
鍼灸治療も、伝統を重んじながら、世の中の変化に対応していかなきゃと感じでいます。
では、本日は「コンニャク」についてです。
コンニャクは、サトイモ科のコンニャクイモの球茎を粉末にし、石灰などを使って凝固させたものです。
原料であるコンニャクイモの原産地はインドネシアで、日本へは仏教とともに中国から渡来したといわれています。
当初は菓子や医薬品、僧侶たちの精進料理として珍重されていましたが、江戸時代に広く普及しました。
川柳や俳句に詠われ、専門の料理本がでるなど、コンニャクは庶民の味になっていったそうです。
コンニャクは成分の97%が水分なので、栄養価はほとんどありません。
しかし、昔から「腸の砂下ろし」と呼ばれるほど、コンニャクには腸をすっきりと掃除してくれるグルコマンナンという食物繊維が豊富に含まれています。
グルコマンナンは、コンニャク独特のもので、人間の体内では消化・吸収することができません。
グルコマンナン自体は水溶性の食物繊維なのですが、スーパーなどのコンニャクは、製造過程において凝固剤(水酸化カルシウム)を使って作られているため、食物繊維は水溶性から不溶性に変わっています。
この水に溶けない不溶性食物繊維は、腸内でたっぷりと水分を吸収してかさを増し、腸に刺激を与えて便通を促します。
また、腸内の老廃物や有害物質などを吸着して、便とともに排出してくれるので、高脂血症や動脈硬化、大腸がんなどの予防に役立ちます。
コンニャクの原料であるコンニャクイモには、イモ類にもかかわらず、でんぷんなどのエネルギー源になるものが非常に少ない、という特徴があります。
エネルギーが少ないということは、カロリーのとり過ぎもない、ということです。
食事制限の必要な方や、肥満が気になる方には、非常に頼りになる食材といえます。
【中医学的効能】
・四気五味: 辛、甘、寒
・帰経: 肺、脾、胃、大腸
・清熱解毒 … 体の熱邪(余分な熱)を収め、毒素を消す
・消腫散結 … 血行をよくして、腫れを解消する
・通便 … 便通をよくする
コンニャクは整腸作用があり、消化不良を解消するので、暴飲暴食による便秘の方や、ストレスなどによる自律神経の乱れ(熱)による便秘の方に適しています。
しかし、整腸作用によって腸に余分な水分がこもりやすく、カゼをひきやすいような体の弱い方で、胃腸が弱く下痢傾向の方には適しません。
最後にコンニャクの料理をご紹介。
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