◆ピーマン
2019年5月8日(水)
こんにちは、埼玉県川口市の中医学専門石上鍼灸院です。
今回は「ピーマン」についてです。
中南米原産のピーマンは、トウガラシの甘味種です。
香辛料で知られるパプリカもこの仲間です。
コロンブスによってヨーロッパに持ち帰られ、世界中に広まりました。
日本には、明治時代にアメリカから伝わり、第2次世界大戦後に普及したといわれています。
ピーマンは、ビタミン類を多く含んだ野菜です。
なかでも、ビタミンCが豊富で、その含有量はレモンにほぼ匹敵し、特に赤や黄色のピーマンは、レモンをはるかに上回るほどです。
ビタミンCには、メラニン色素の生成を抑制して皮膚の抵抗力を高める、といった美肌づくりに欠かせない働きがあります。
また、コラーゲンの生成を促進して、かぜなどのウイルスの侵入を阻止するだけでなく、体の免疫力を高めて発がん物質の生成を抑える働きもあります。
ビタミンCは熱に弱く、加熱処理すると半減してしまいます。
しかし、ピーマンは生食できるうえ、果肉が厚いため、加熱によるビタミンCの損失量も抑えることができます。
さらに、ピーマンには、ビタミンCの酸化を防ぐビタミンPも豊富です。
まさに、ビタミンCの補給にうってつけの食材なのです。
ピーマンにはカロチンも豊富です。
カロチンは、体内で必要量のビタミンAに変わり、残りは蓄積されます。
この蓄積されたカロチンには抗酸化作用があり、がんを予防する働きがあります。
また、カロチンには悪玉コレステロールを減らす働きもあるため、動脈硬化を防ぐのに役立ちます。
ピーマンを焼くと香ばしいにおいがします。
これは、ピラジンという青葉アルコール成分によるもので、血栓症や心筋梗塞の予防に役立つといわれます。
また、鉄やカルシウムといったミネラルも豊富です。
【中医学的効能】
・四気五味: 平、微辛甘
・帰経: 心、胃、腎
・清熱除煩 … 体内にこもった余分な熱を収めて、イライラを解消する
・平肝和胃 … 肝にこもった余分な熱を収めて、食欲を促進する
ピーマンは五臓六腑の機能を調節する働きがあり、特に消化を促し、気を補う作用があります。
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