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埼玉県川口市の中医学専門はり灸治療院石上鍼灸院ブログ

中医学専門はり灸治療院

中医学は数千年前から臨床現場の経験を積み重ねて理論体系化されている医学です

◆症例「治しきれなかった顔面神経麻痺」をアップ

2019年5月14日(火)

こんにちは、埼玉県川口市の中医学専門石上鍼灸院です。

最近暖かくなってきましたが、朝と日中の気温差が大きいので、体調を崩している方も多いようです。
私も先日まで、少し喉に違和感があり、咳が出ていました。
もうバッチシ問題なしですが。
皆さんも気をつけてくださいね。

本日、当院の症例をひとつアップしました。

 【症例19 治しきれなかった顔面神経麻痺】のページ

ハント症候群による顔面神経麻痺の症例ですが、治しきれなったので、私にとっては苦い症例のひとつです。
治療方法やツボなど、こうしたほうが良かったのではないかと思うこともありますが、私のできることはしたとも思っています。

鍼灸治療ももちろん、全ての疾患を治すことはできません。
特に、抗生物質が必要な疾患は鍼灸治療ではなく、病院で抗生物質を投与してもらうのがベストです。
「仁」というドラマで、江戸時代に「コロリ」こと「コレラ」が流行し、「ペニシリン」という抗生物質で人々を助けたというストーリーがあります。
江戸時代、漢方や鍼灸ではどうすることもできなかった病気があったのは確かでしょう。
この話はフィクションですが、実際鍼灸では細菌を殺す力はなくて、免疫力を高めて対処しようとしますが、それより細菌の力が強ければ太刀打ちできません。

また、変形してしまった骨をもとに戻すことも出来ません。
ガンが既に浸潤してしまった場合なども、難しいと私は思っています。
(鍼灸師によっては治せるという方もいるかもしれません)
活性酸素が細胞を傷つけ、ガン化させようとしている段階では、鍼灸治療は効果があると考えています。
以上のように、器質的に形が変わってしまったものに関しては鍼灸治療の効果は低いように感じます。
今回の神経の話も、神経が治るタイミングを過ぎてしまえば、鍼灸治療の効果も低いのは間違いありません。
以前「医道の日本」に載っていた内容は参考になります。
神経障害の治るタイミングの話です。
症状の改善が見込まれるのは、突発性難聴では1〜3ヶ月、顔面神経麻痺では3〜6ヶ月、脳卒中後遺症では6〜12ヶ月です。
これを過ぎたものでは、大きな改善は見込まれにくいといった内容です。
どの疾患の患者さんも診させて頂いていますが、確かに当てはまるように感じます。
もし、運悪く上記のような疾患に罹患された場合は、治るには期限があると知って、早めにご自分に合った治療を受けるようにしましょう。



中医学専門はり灸治療院
石上鍼灸院

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