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埼玉県川口市の中医学専門はり灸治療院石上鍼灸院ブログ

中医学専門はり灸治療院

中医学は数千年前から臨床現場の経験を積み重ねて理論体系化されている医学です

◆更年期にイライラするタイプ

2019年9月26日(木)

イライラこんにちは、埼玉県川口市の中医学専門石上鍼灸院です。

数回にわたり、オレンジページ「漢方養生法」を参考に、女性の更年期のタイプを5つに分けて養生法をご紹介します。


【A:更年期にイライラするタイプ】

ふだん、ストレスフルな生活を送っている人に多いのが、この「イライラタイプ」です。
原因は、中医学で考える「肝」という臓器と深い関係があります。
「肝」は、肝臓や自律神経の働きに関わり、体内のエネルギーである「気」のめぐりをコントロールしながら、精神を安定させる働きがあります。
ところが、ストレスの影響で肝の機能が失調してしまうと、気のめぐりが悪くなって、自分で感情がコントロールできなくなり、すぐにイライラしたり、興奮したり、怒りっぽくなってしまうのです。

なお、肝にはホルモンや月経を調整する働きもあるため、閉経を迎える更年期にはどうしても気のめぐりが悪くなりがちです。
プレ更年期のうちから「イライラタイプ」になっている人は、放っておくと、ますます怒りっぽくなるだけでなく、顔のほてりや発汗、激しい頭痛、耳鳴り、めまいなどの不定愁訴に悩まされることになります。
そのため、気のめぐりを整えておくことが大切になります。


≪ゆるやかな更年期を迎えるための養生法≫

◆リラックスタイムや気晴らしの時間を増やして、生活にリズムをつけます
つい頑張り過ぎて、困難なことにも立ち向かい、自分からストレスをまねいてしまうことも多いこのタイプは、まずは毎日の生活にゆとりを持つことが大切です。
リラックスタイムを増やし、食事や睡眠にもできるだけ時間を費やすようにしてください。
仕事も家事も「焦らず、欲張らず」を信条に、マイペースを心がけましょう。
また、月に2~3回は、おいしいものを思う存分食べたり、欲しかったものを買うなど、自分を甘やかしてストレス解消する日があってもいいものです。
気晴らし出来る趣味があれば、それに打ち込むのも効果的です。

◆香り高い食材でイライラを緩和
イライラした気持ちを和ませるために、最も効果的なのは、香りのよい食べ物です。
滞っている気をめぐらせる作用があります。
しそ、セロリ、春菊、クレソン、ニラといった野菜や、バジル、パセリ、香菜などのハーブ類、フェンネル、アニス、クミン、カルダモンといった辛くないスパイス類がおすすめです。
また、ティータイムは、菊花茶やローズティー、ジャスミンティーなど、リラックス作用のあるお茶で一息いれてください。

◆ローズや柑橘系の入浴剤でバスタイムを楽しみましょう
入浴には、頭を休ませ、気持ちをリラックスさせる作用があります。
ぬるめのお湯に、陳皮(みかんの皮)や菊花、ジャスミン、ローズ、ラベンダー、カモミールなど香りのよいハーブを入れるとなお効果的です。
イライラして頭に熱がこもったようになっている時には、腰湯や足湯がおすすめです。
下半身を温めることで、体の上部にこもった熱が下がり、全身の気のめぐりがよくなります。


◆経穴(ツボ)
イライラを落ち着かせる即効ツボです。

・膻中:仰向けになって、左右の乳首を結んだ線のちょうど真ん中にあります
膻中 
・太衝:足の甲の親指と第二指の骨の間にあります
太衝 


◆NG!してはいけないこと
・辛味は避ける
 唐辛子や山椒、からしなどの辛いものを食べ過ぎると、さらに興奮しやすくなったり、怒りっぽくなる原因になります。辛味はできるだけ避けてください。

・無理な「挑戦」はしない
 それまでバリバリと仕事をしてきた人も、プレ更年期~更年期だけは、ゆとりある生活をしましょう。「もうひと花咲かせたい」と、あえて難題に挑戦するのは、この時期は避けたほうが無難です。

・責任を背負い込まない
 このタイプは、責任感が強いため、家族や仕事の問題を自分から背負い込みがちです。やむを得ない事情がない限り、親との同居も、プレ更年期~更年期が過ぎるまで待ったほうが無難です。

次回は、更年期にくよくよするタイプです。



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