◆ゴマ
2020年4月1日(水)
こんにちは、埼玉県川口市の中医学専門の石上鍼灸院です。
ゴマは、特有の抗酸化物質が注目される健康食品です。
ゴマはアフリカ産で、日本には奈良時代に渡来されたといわれています。
ゴマの主成分は、約50%を占めるリノール酸やオレイン酸などの脂肪酸です。
油脂成分は、高カロリーでコレステロールを増やす肥満のもとと嫌われがちですが、ゴマに含まれる2つの脂肪酸は不飽和脂肪酸と呼ばれるもので、生活習慣病の原因となる悪玉コレステロールの発生を抑制する働きで知られています。
血中コレステロールを低下させるため、動脈硬化の予防に役立ちます。
さらに、リノール酸はストレスに対抗する副腎皮質ホルモンや男性ホルモンの分泌を活発にするため、強壮作用やイライラを鎮静する働きも期待できます。
もうひとつ、ゴマには注目すべき成分があります。
ゴマにしか含まれない微量成分であるセサミン、セサモリン、セサミノールなどのゴマリグナンです。
ゴマに含まれる不飽和脂肪酸の中でリノール酸は、酸化しやすいという欠点があります。
しかし、研究の結果、ゴマ油は他の食用油に比べると酸化しにくいことが分かっています。
これは、ゴマリグナンに高い抗酸化作用があるからです。
なかでもセサミンには、動脈硬化などの生活習慣病の原因となる活性酸素を除去したり、肝機能を強化したりする働きがあります。
良質の脂肪酸や抗酸化成分を含有するゴマは、できるだけ毎日食卓に登場させたい食品です。
ただし、ゴマは外皮が硬く、粒状のままでは消化が悪いので、すり鉢などですって使う方が効果があります。
【中医学的効能】
■黒ゴマ
・四気五味: 甘、平
・帰経: 肝、腎
・滋補肝腎 … 肝と腎の機能を高める
・潤燥滑腸 … 腸を潤し、便通をよくする
・養血益精 … 精力をつけ、血を補う
■白ゴマ
・四気五味: 甘、寒
・帰経: 肺、脾、大腸
・清熱滑腸 … 熱を取り去ることで、硬い便通をよくする
・行気通脈 … 気のとおりをよくする
黒ゴマは、強精作用をもち、肝と腎を丈夫にして、「長生不老食」といわれています。
ほぼ体質を選ばずに使えますが、便通をよくする作用があるので、下痢傾向のある方は控えめにしましょう。
また、滋陰作用が高いので、皮膚の乾燥のある方や、ドライアイ、ドライマウスの症状の方に特に適しています。
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