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埼玉県川口市の中医学専門はり灸治療院石上鍼灸院ブログ

中医学専門はり灸治療院

中医学は数千年前から臨床現場の経験を積み重ねて理論体系化されている医学です

◆経穴「肩井」

2020年7月7日(火)

こんにちは、埼玉県川口市の中医学専門の石上鍼灸院です。


本日は、肩がこったときに誰もが無意識に刺激している経穴(ツボ)の肩井(けんせい)をご紹介します。


肩井は、肩の中央にあるツボです。
肩がこったときに、もみほぐしたり、誰かにたたいてもらったりする場所ですね。
実際、多くの患者さんは肩井の箇所にゴリゴリや筋張りが出来てしまっています。

とはいえ、肩井は、肩こりだけに効果のあるツボではありません。
疲労、手足の冷え、高血圧、眼精疲労、湿疹、じんましんなど様々な症状に有効なツボなのです。
さらに、肉体的な症状だけでなく、気持ちの高ぶり、ノイローゼ、イライラ、ヒステリーといった精神的な症状にも効果を発揮します。


ツボの位置は、肩の外端と首を前方に曲げたときに首の後ろで最も隆起する骨(第7頚椎棘突起)との中央にあります。
肩井


肩井は、首から肩、背中の中央に至る部分をおおう僧帽筋の前縁にあります。
このツボの真下には肩甲上動・静脈、頚横動・静脈が走っています。
肩井を刺激することで、これらの血管の血流を促し、主に肩・首の症状や頭痛、眼精疲労、神経症などを改善します。


肩井は足の少陽胆経という経絡(気血の通り道)に属するツボのひとつです。
足の少陽胆経は、頭から足の先まで体の側面部を、全部で44のツボを通過しながらめぐる経絡です。
この経絡を流れる気血が乱れると、口が苦くなったり、ため息をつきやすくなったりします。

指圧や道具を利用して、肩井を刺激して、上記症状を緩和させましょう。
当院では、肩こりは自律神経の乱れの入り口と考えています。
自律神経の乱れが小さいうちに処置を行えば、乱れもすぐに調整できます。
肩こりと簡単に捉えず、初期のうちにしっかりと対処しましょう。
もちろん、針灸治療でなくても構いません。
自律神経を整えるつもりで、好きな運動や、ゆっくりと湯船につかるなど、ご自分に適した処置方法で対処しましょう。


■中医学的効能(針灸経穴辞典より引用)
【作用】理気降痰、疏経活絡
【主治】頭項部の強ばり・疼痛、肩背部痛、上肢の拳上困難、乳汁分泌不全、中風



中医学専門はり灸治療院
石上鍼灸院

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