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埼玉県川口市の中医学専門はり灸治療院石上鍼灸院ブログ

中医学専門はり灸治療院

中医学は数千年前から臨床現場の経験を積み重ねて理論体系化されている医学です

◆経穴「神門」

2020年9月2日(水)

こんにちは、埼玉県川口市の中医学専門針灸治療院の石上鍼灸院です。


手首にある神門という経穴(ツボ)は、心臓とかかわりの深いツボです。
心臓疾患はもとより、便秘やイライラなど、幅広い効能があります。

神門
一般的な本による神門の場所とは違い、澤田流神門の位置を紹介しています。
私の経験上でも、澤田流神門の方が効きが良いように思うので。
個人によって違いがあるかもしれませんので、合う方を使ってください。
一般的な神門は、尺側手根屈筋腱の撓側(写真だと左側)になります。



中医学では、心は神(精神)に通じ、心の臓(心臓)は、精神活動の中心を担う場所と考えられています。
そして、「門」は出入り口を表します。
つまり、神門とは、「精神が宿る心の臓に通じる出入り口」として、心の以上の有無を判断するためにも用いられる重要なツボなのです。


神門は、激しい動悸などの心臓疾患に有効です。
また、嘔吐、吐血、口の渇き、食欲不振、寒気を伴った発熱、尿失禁、疲れ目、低血圧などにも効果を発揮します。
神門には、自律神経の働きを高め、腸の蠕動運動を活発にする働きがあるので、便秘にも有効です。
さらに、イライラ、ヒステリー、ノイローゼなどの神(精神)の症状にも活用されます。

ストレスや不安などによって精神的な乱れが生じると、心の臓に異常が生じることになります。
そのため、検査では異常がないのに、動悸がしたり、胸がつまるような症状が出たりします。
神門はこうした心臓、精神症状に有効なツボなのです。


神門は、動脈の上に位置するツボなので、その刺激には注意が必要です。
指圧の場合は、親指の腹を使い、やさしい力で、そっと刺激しましょう。
また、神門の上に市販されている磁石を貼るのも効果的です。


■中医学的効能(針灸経穴辞典より引用)
・作用:寧心安神
・主治:心部痛、心煩、健忘、不眠症、驚悸、目の黄ばみ、脇痛、掌中の熱感



中医学専門はり灸治療院
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