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埼玉県川口市の中医学専門はり灸治療院石上鍼灸院ブログ

中医学専門はり灸治療院

中医学は数千年前から臨床現場の経験を積み重ねて理論体系化されている医学です

◆サトイモ

2021年1月12日(火)

こんにちは、埼玉県川口市の中医学専門針灸治療院の石上鍼灸院です。


さといも今日は、便秘を解消し、がんを予防する「サトイモ」についてです。

熱帯アジア原産のサトイモは、日本では縄文時代から栽培されていたといわれます。
親イモに子イモが、さらに子イモに孫イモがつくという具合に繁殖するため、子孫繁栄の縁起物として、正月料理などに欠かせない野菜です。


サトイモの最大の特徴は、皮をむいたり茹でたりすると表面にあらわれるネバネバとしたぬめり成分です。
これは、糖質とたんぱく質の複合体であるムチンや、多糖類のガラクタンによるものです。
調理のさいには少々やっかいに感じるぬめりですが、体にはとても有効です。

オクラやナメコなどぬるぬるとした食べ物全般に含まれているムチンは、消化管などの粘膜に付着して表面を保護します。
さらに、胃潰瘍や胃炎などの予防や改善にも効果を発揮します。

呼吸器官では、鼻の粘膜を丈夫にするため、かぜを予防します。

また、細胞の老化を防ぐ作用や、肝臓や腎臓の疲労回復にも効果があるといわれています。

一方、ガラクタンはコレステロール値を低下させたり、便通を整えたりする働きがあるため、大腸がん予防に大いに役立ちます。


サトイモの主成分はデンプンですが、イモ類の中では比較的カロリーが少ないので、体重を気にしている人でも安心して食べられます。
しかも、このデンプンは加熱すると糊状になりやすく、消化・吸収力も優れています。


サトイモには、抗酸化作用のあるビタミンCも含まれています。
その上、便秘を予防す・解消する食物繊維のマンナン、体内の余分なナトリウムを排泄して高血圧予防に役立つカリウムなども豊富に含まれています。


【中医学的効能】
・四気五味: 甘、辛、平
・帰経: 大腸、胃

・化痰軟堅…痰濁を排除し、気血のめぐりをよくする
・消腫散結…腫塊を消退する
・益胃寛腸通便…胃腸を丈夫にして、便通をよくする


サトイモは胃腸の気を補い、胃腸の粘膜を潤わせて丈夫にする作用があります。
良いとはいってもたくさん食べるとガスが溜まってお腹が張りやすいので、胃腸の弱い方は食べ過ぎないようにしましょう。
もともとお腹の張りやすい方も控えめにしましょう。

さといも料理



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