◆中医学からみたがんE 四診のうち聞診
2023年6月2日(金)
こんにちは、埼玉県川口市の中医学に基づき施術を行っている石上鍼灸院です。
中医学からみたがんの第6弾です。
四診のうちの聞診という診察方法です。
聞診とは、患者さんの声や咳、喘鳴、腸鳴、ため息などを聞いたり、体臭などのにおいを嗅ぐことで診察する方法になります。
●発声異常
[実証] がんの初期。正気が虚弱になっていない。発生は有力で、言語は連続しており、流暢である。
[虚証] がんの末期。正気の虚弱によって声が低くなり、言語は断続的である。
●嗄声
咽喉がんの声帯への浸潤や、甲状腺がん・肺がん・食道がん・縦隔腫瘍・乳がんなどの縦隔リンパ節転移により、声帯を支配する反回神経が圧迫され、声帯麻痺が起きて嗄声が発生します。
肺気不足・肺陰不足・邪毒蝕肺などの病機によるもの。
●咳嗽
肺がん、または他のがんの肺転移よる咳嗽が多い。
主に肺失宣粛・肺気上逆によるものです。
●息切れ
肺がんの気管支圧迫による無気肺や胸水などによって、呼吸困難となり、息切れが発生します。
[実証] 呼吸が荒い・胸部脹悶・呼気困難。肺有痰熱あるいは痰飲内停。
[虚証] 経過が緩慢。呼吸が浅く息切れがする。動くと息切れがひどくなり、呼吸困難となる。
●嘔吐
食道がん・胃がん・脳腫瘍などの症状。また、化学療法や放射線療法中にもよくみられる。
病機は胃寒あるいは胃熱などによる胃気不和・胃気上逆です。
●臭いを嗅ぐ
[口臭] 胃がん・口腔がん・肺がん末期などでは、よく口臭がする。
[生臭さ] 子宮頸がん・乳がんでは、組織の腐敗によって、強く生臭いにおいがする
[アンモニア臭] 肝細胞がん末期ではアンモニア臭がする。肝臓は本来体に有害なアンモニアなどの物質を解毒して体外に排出する働きがあるが、その働きが著しく低下した場合は肝不全になる。その1つのシグナルとして、口から強烈なアンモニア臭がする現象があります。
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