◆中医学からみたがんF 疼痛に関する問診
2023年6月14日(水)
こんにちは、埼玉県川口市の中医学に基づき施術を行っている石上鍼灸院です。
中医学からみたがんの第7弾で、痛みから中医学での弁証を考えます。
●頭痛
脳腫瘍では、原発性・転移性ともに頭痛がみられます。
その特徴は、持続的であること、悪化し続けること、また吐き気・嘔吐・視力障害・顔面や手足の運動障害などを伴う場合があります。
中医学では痰熱内蘊・肝陽上亢・肝火上炎などと弁証されます。
●胸痛
胸痛は肺がんや食道がんによくみられる症状です。
肺がんや食道がん初期の疼痛は発作性で、遊走性であり、弁証は気滞証となります。
次第に疼痛が持続的になると、お血証になるケースが多くなります。
●脇痛
脇痛の発生は肝臓・胆道系・すい臓のがんと関係することが多いです。
右側の脇痛は肝臓がんと胆道系がんによることが多く、左側の脇痛の場合にはすい臓がんの可能性があります。
脇痛が持続性になり、強くなると黄疸を伴うようになります。
中医学的病機は気滞血お・熱毒内蘊です。
●腹痛
腹痛は胃がん・大腸がん・膀胱がん・卵巣がんなどにみられます。
中医学ではへそより上部は大腹といい、脾胃経に属します。
へそより下部は小腹といい、膀胱腎経に属します。
左右腸骨窩部は少腹といい、肝系に属します。
脹痛で部位が固定しないものは気滞証、疼痛が持続的で部位が固定している場合はお血証、少腹冷痛が陰部まで放射する場合は寒凝肝脈証です。
●腰痛
腎臓がん・膀胱がん・一部のすい臓がん、あるいは他のがんが腰椎骨に転移した場合には、腰痛がよくみられます。
腰痛を中医学的にみると、実証と虚証があります。
実証には、冷えた後に腰痛が悪化する寒湿痺阻証、固定した激痛のお血内阻証、口苦・苔膩・頻尿を伴う湿熱下注証があります。
虚証には、冷えを伴う腎陽虚証、ほてりを伴う腎陰虚証があります。
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