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埼玉県川口市の中医学専門はり灸治療院石上鍼灸院ブログ

中医学専門はり灸治療院

中医学は数千年前から臨床現場の経験を積み重ねて理論体系化されている医学です

◆更年期に生活習慣病になりやすいタイプ

2019年10月24日(木)

こんにちは、埼玉県川口市の中医学専門石上鍼灸院です。

更年期のタイプについて、女性中心の話になってしまいますが、お話しています。
前回は「更年期にくよくよするタイプ」でした。

今回は「更年期に生活習慣病になりやすいタイプ」です。
『オレンジページ 漢方養生法』を参考にさせて頂いています。


【C:更年期に生活習慣病になりやすいタイプ】

生活習慣病の原因はさまざまですが、直接の引き金となるのが、体内の血のめぐりの滞り(瘀血)です。

他のタイプでも、加齢とともに血のめぐりは悪くなるため、誰もが生活習慣病になる可能性はもっているのですが、若いころから月経痛がひどく、経血にかたまりがある、子宮内膜症や子宮筋腫、卵巣嚢腫、乳腺症などの経験がある人は、特に注意が必要です。

出産・授乳の経験が一度もない人や、無月経の期間が長かった人、ホルモン剤による治療を長期間受けていた人も、瘀血になりやすい傾向にあります。

なお、毎月の生理は、瘀血を外に排出して体内をきれいにする「掃除役」でもあります。
そのため、生理が不安定になる更年期には、肩こり、頭痛、高脂血症、高血圧など、血のめぐりの悪さによる症状が悪化します。

閉経以降は、ホルモン分泌の関係で子宮筋腫や内膜症は自然改善されてきますが、原因である血のめぐりが改善されていないと、他の病気になるリスクはさらに高まってしまいます。


≪ゆるやかな更年期を迎えるための養生法≫

◆適度な運動で骨盤内の血行をよくします

血をめぐらせるためには、体を動かすことが何より大切です。
特に、婦人科系の病気がある人は、骨盤内の血行が悪くなっているため、腰を回したり、足を上げるといった下半身中心の体操を、短時間でも毎日続けることが大切です。

また、生理中は、瘀血を排泄する大切な時期です。
生理痛があると、動くのがおっくうになりますが、座りっぱなしはよくありません。
家事や下半身中心の体操で、軽く体を動かすようにしましょう。


◆血をめぐらせる入浴剤を利用して、下半身をじっくり温めます

体が冷えていると。血のめぐりはますます悪くなってしまいます。
毎日のお風呂は、下半身をじっくり温めるつもりで、少し長めに入りましょう。

血のめぐりをよくする紅花やよもぎ、ばら、あるいは赤ワインや日本酒、紹興酒などの酒類を入浴剤代わりに入れると、さらに効果は高まります。


◆活血作用のある食材を使いこなしましょう

生活習慣病を防ぐためには、食事は充分な気くばりが必要です。
油っこいものはできるだけ避け、あっさりとした和食中心の食生活を送りましょう。

そのうえで、血のめぐりをよくする活血作用のある食べ物を、毎食1品は取り入れたいものです。
野菜なら、アスパラ、玉ねぎ、ピーマン、なす(皮ごと)、れんこん、ほうれん草などがいいでしょう。
また、さんま、いわし、さば、まぐろなどの魚にも血をめぐらせる効果があります。

お酒は、少量なら血のめぐりをよくしますが、飲み過ぎはかえって血を滞らせる原因にもなりますので、注意が必要です。


◆経穴(ツボ)

・次髎(じりょう):カイロを貼ります
じりょう
おしりの仙骨の両側にある「次髎」は婦人科系のトラブルに効くツボです。
ここをカイロで温めると、骨盤内の血行がよくなります。
生理痛がひどいときにおすすめです。


◆NG!してはいけないこと

・ストレスは大敵
血のめぐりは、心の問題とも深く関係しています。
長年ストレス過多な生活を送っていると、それだけで血のめぐりを滞らせる原因になります。
ストレスはため込まず、上手に発散するようにしましょう。

・下半身を冷やす服装は避ける
冷えもまた、血のめぐりを悪くする大きな原因のひとつです。
たとえ暑がりの人でも、下半身は冷えていることが多いので、腰、おなか、足首、かかと、ひざは、しっかりと冷えから守る服装を心がけましょう。



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