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埼玉県川口市の中医学(中国伝統医学)専門はり灸治療院。石上鍼灸院です。

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口内炎

口内炎 口や舌に潰瘍あるいはびらんを起こした状態を中医学では「口瘡」といいます。口腔粘膜の充血・浮腫・びらんのために、物を食べたり飲んだりするときに、しみたり痛かったして、ひどくなると話すときにも痛みます。

現代医学からみた「口内炎」

口内炎 口内炎とは、口の中や周辺の粘膜に起こる炎症の総称です。もっとも多いのが、はっきりとした原因が分かっていない「アフタ性口内炎」です。体調が悪いときに出来やすいことが知られています。
 口の中は、食事をしたり、呼吸をしたり、しゃべったりするために常に外部と接していて、細菌・ウイルス・ほこりなどが侵入しやすい部位です。その侵入した細菌などによって炎症を起こします。炎症の起こる部位が特定できる場合は、歯ぐきにできれば「歯肉炎」、舌にできれば「舌炎」、唇にできれば「口唇炎」、口角にできれば「口角炎」と呼ばれます。患部は水疱になったり、潰瘍(粘膜がえぐられてできる穴)になったりします。

「口内炎」の原因


◆疲労や免疫力の低下が原因と考えられる「アフタ性口内炎」

 一般的に最も多くみられるのが「アフタ性口内炎(潰瘍性口内炎)」です。原因ははっきり分かっていませんが、ストレスや疲れによる免疫力の低下、睡眠不足、栄養不足(ビタミンB2の不足)などが考えられています。
 アフタ性口内炎にかかると、赤く縁取られた2~10㎜程度の丸くて白い潰瘍が、ほお・唇の内側・舌・歯ぐきなどに発生します。小さいものが2~3個群がって発生することもあります。普通は10日~2週間ほどで自然に消滅してあとは残りません。若い人にできる傾向があります。

◆ウイルスや細菌の繁殖が原因の「ウイルス性口内炎」
 ウイルスが原因で起こる口内炎もあります。単純ヘルペスウイルスの感染が原因の「ヘルペス性口内炎(口唇ヘルペス)」や、カビ(真菌)の一種であるカンジダ菌の増殖が原因の「カンジダ性口内炎」などがあります。
 ウイルス性口内炎に多くみられる多発性の口内炎は、口の粘膜に多くの小水疱が形成され、破れてびらんを生じることがあり、発熱や強い痛みを伴うことがあります。

◆物理的刺激によって起こる「カタル性口内炎」
 カタル性口内炎は、入れ歯や矯正器具が接触したり、ほおの内側を噛んでしまったりしたときの細菌の繁殖、熱湯や薬品の刺激などが原因で起こる口内炎です。
 口の粘膜が赤く腫れたり水疱ができたりします。アフタ性とはことなり、境界が不明瞭で、味覚が分かりにくくなることもあります。

◆その他の口内炎
 特定の食べ物や薬物、金属が刺激となってアレルギー反応を起こす「アレルギー性口内炎」、喫煙の習慣により口の中が長時間熱にさらされることにより起こる「ニコチン性口内炎」などもあります。

口の中にアフタ(潰瘍)ができる「ベーチェット病」

 ベーチェット病とは、主に眼・皮膚粘膜に急性の炎症発作を繰り返す原因不明の病気です。口腔粘膜のアフタ性潰瘍が主症状のひとつです。

 日本では北日本に多く、患者数は2万人弱で、男女比は1対1、好発年齢は20~40歳です。

【原因】
 原因は不明ですが、遺伝的な要因と環境因子の両者が関係しています。遺伝的要因で重要なのはHLA-B51です。ヒト白血球抗原であるHLAのうちB51をもっている日本人の一般的割合は10~15%ですが、ベーチェット病患者では50~60%と非常に高い割合になっています。
 環境因子では細菌抗原である熱ショック蛋白に対する異常な免疫応答により、TNFαの炎症を促進するサイトカインの生成過剰や好中球の機能亢進が起きると考えられています。

【症状の現れ方】
 口腔内アフタ、皮膚・眼症状、陰部潰瘍が発作的におき、繰り返しますが、発作と発作の間欠期は無症状です。口腔内アフタは初発症状であることが多く、ほおの粘膜、舌、口唇、歯ぐきに痛みのある潰瘍が繰り返しできます。

 皮膚症状としては、結節性紅斑、毛嚢炎様皮疹、皮下の血栓性静脈炎がみられます。結節性紅斑は隆起性で圧痛を伴う紅斑が四肢(主に下肢)に現れます。毛嚢炎様皮疹は中心部に膿疱をもつにきび様の皮疹が前胸部、背部、頚部などにみられます。血栓性静脈炎は下肢に多くみられ、皮下静脈に沿った発赤、圧痛と周囲の浮腫が主な症状です。

 眼の病変は前部ブドウ膜炎が特徴で、典型例は前房蓄膿を伴う虹彩毛様体炎です。眼の発作を繰り返すと視野の障害や眼圧の上昇をきたします。網膜脈絡膜炎に進む例では視力の低下の末、失明に至る例もあります。

中医学からみた「口内炎」

 口腔粘膜に炎症が起こった状態を中医学では「口瘡(こうそう)」「口糜(こうび)」といいます。基本病機としては、邪熱が口と舌を燻灼するために口内炎が生じると考えます。

 病位として、中医学では、唇は「脾」、舌は「心」、ほおと歯ぐきは「胃」と関係が深いと考えています。

主な臓腑の働き

脾【脾】
 口や唇は脾の支配下にあり、脾の病変は口や唇にあらわれます。脾の主な働きは飲食物の消化・吸収です。
「脾は運化を主る」
 口から入った飲食物は、胃でドロドロの粥状態に変化します。つぎに飲食物は小腸に送られて、水穀の精微(栄養物質)と残渣に変化します。水穀の精微は脾が吸収し肺に送られます。残渣は大腸に送られて便となります。この一連の飲食物の消化と吸収の働きは、すべて脾によって管理されています。これを「脾は運化を主る」といいます。

胃【胃】
 脾と胃とは経脈が相互に絡属し合うことによって表裏の関係を構成しているので、生理・病理上密接な関係にあります。
 胃の主な働きは、飲食物の初歩的な消化を行い、小腸に送ることです。
 胃と脾は互いに協調し合って相対的バランスを維持しています。

◆脾と胃の働きについてさらに詳しくはこちら

心【心】
 心は舌の働きを維持していて、心の病変は舌にあらわれます。心の主な働きは、血の循環で、さらに高次元の精神の活動も主っています。
「神は神明を主る」
 神明とは感情、思考、意識、判断など、すべての精神的な働きを指しています。心には人の精神・意識・思惟活動をコントロールする機能があります。

◆心の働きについてさらに詳しくはこちら

弁証施治

  • 心脾積熱
 脂っこいもの、辛いもの、過度の飲酒など飲食の不節制により、脾胃の運化が失調し、胃熱が生じ、それが経絡に沿って上昇して生じたり、あるいは、過度の思慮により心脾に熱がたまり、それが経絡に沿って上昇するために生じます。

【症状】 ストレスにより口内炎が発症、局所の疼痛・灼熱感、表面に黄色あるいは白色の分泌物、その周囲は赤い、少し腫れる、胸中がスッキリせずイライラして不快、不眠、尿が少なく色が濃い

【舌診・脈診】 舌尖が紅、舌苔が黄、脈が滑数

【治法】 清熱瀉火

【方薬】 瀉黄散、導赤散

【良い食材】 あわ、きゅうり、なす、トマト、白菜、すいか、バナナ、りんご、豆腐、緑茶

【針灸治療代表配穴】 合谷、内庭、通里、脾兪、胃兪など

  • 陰虚火旺
 虚弱体質や心身の疲労により陰液が次第に減少したり、熱病の後期の傷陰などで、虚熱が生じ、それが口や舌に上炎して発生します。

【症状】 反復して生じる口内炎で、潰瘍面が黄白色で周囲が淡紅、疼痛は夜間に増強し疲労や睡眠不足で発生することが多い。灼熱痛がある、口やのどの乾燥感、ほてり、顔面紅潮、腰と膝がだるくて力が入りずらい、焦燥感、不眠

【舌診・脈診】 舌質は紅、裂紋、舌苔は少、脈は細数

【治法】 滋陰降火

【方薬】 知柏地黄丸

【良い食材】 百合根、黒ごま、卵、牛乳、豚肉、鴨肉、カキ、ムール貝

【針灸治療代表配穴】 腎兪、志室、復溜、太谿、合谷など

  • 肺胃熱盛
 熱の邪気を外感し、肺胃の熱が盛んになると、経絡に沿って上昇し、口と舌を燻蒸するために生じます。

【症状】 口内炎の発症は急激、表面に黄色あるいは白色の分泌物、その周囲には紅腫あるいは水疱がみられる。発熱、頭痛、のどに痛み、咳嗽、口が渇く、便秘、尿の色が濃い

【舌診・脈診】 舌質は紅、舌苔は黄、脈は洪数

【治法】 清瀉肺胃、去邪解毒

【方薬】 涼膈散

【良い食材】 白菜、セロリ、きゅうり、トマト、じゅんさい、茶、豆腐

【針灸治療代表配穴】 合谷、曲池、尺沢、委中、内庭、支溝、大椎など

  • 脾胃虚弱(中気不足)
 肉体疲労や慢性病などで、脾胃の気(中気)が虚したり、あるいは口内炎が長期間続いて気陰が消耗して脾胃が虚し、そのために虚火を引き起こして発生します。

【症状】 口内炎の表面が淡色で、疼痛も軽度で、単発するか数個にとどまり、繰り返し生じてなかなか治らない。食欲不振、腹部膨満感、軟便、倦怠無力感、息切れ、物をいうのがおっくう

【舌診・脈診】 舌質が淡、歯痕、舌質は白、脈は細弱

【治法】 健脾益気

【方薬】 補中益気湯

【良い食材】 うるち米、もち米、山いも、じゃがいも、にんじん、れんこん、干ししいたけ、栗、はちみつ、鶏肉、羊肉
   
【針灸治療代表配穴】 合谷、足三里、太白、公孫、豊隆、中脘、気海、三陰交、脾兪、胃兪など

口内炎を予防する食べもの

 口内炎の予防には、粘膜を丈夫にして、細菌やウイルスに対する抵抗力を高めておくことが大切です。そのためには、バランスのよい食生活を心がけましょう。

 不足しないように気をつけなければいけない栄養素は、ビタミンA、ビタミンB2、ビタミンC、たんぱく質などです。

 ビタミンAには、皮膚や粘膜を丈夫にする働きがあります。レバー、バター、卵などに豊富に含まれています。また、ニンジンやホウレンソウなどの緑黄色野菜に含まれるカロチンは体内でビタミンAに変わるので、緑黄色野菜も重要です。

 ビタミンB2には、細胞の再生を促して粘膜を保護する働きがあります。レバー、チーズ、納豆、緑黄色野菜、サバ、カレイなどを積極的に摂りましょう。

 ビタミンCとたんぱく質には、体の抵抗力を高めて感染を防ぐ働きがあります。ビタミンCを豊富に含んでいるのは、野菜、果物、いも類。たんぱく質は、肉、魚、卵、乳製品、大豆食品などに多く含まれています。

口内炎に効く民間療法

◆ナスのヘタの黒焼きとハチミツ
 ナスのヘタ数個をアルミホイルで包み、網の上で黒焼きにします。これを粉にしてハチミツで練り、患部に塗ります。ナスのヘタには熱を冷まし、痛みや腫れを鎮める働きがあります。

◆ゴボウの搾り汁
 ゴボウの皮ごとすりおろし、それをガーゼなどで搾ります。黒い汁がでるので、これを適当に水で薄めてうがいをします。ゴボウのアクに含まれるタンニンは消炎作用があるので、口内炎の炎症を鎮めるのに効果的です。

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