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埼玉県川口市の中医学(中国伝統医学)専門はり灸治療院。石上鍼灸院です。

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首の痛み

寝違え捻挫や寝違えを含む首の痛み全般について中医学(東洋医学)での考え方を説明しています。首が痛いと振り向くのすらできなくなり、不便でつらいですよね。針灸治療では早期の治療により、比較的早く治癒しやすい症状ですので、つらい方はご相談ください。

現代医学からみた「首の痛み」

首周囲の簡単な解剖(筋肉)

首表層解剖

 首周囲の大きい筋肉は、僧帽筋、肩甲挙筋、菱形筋などがあります。肩甲挙筋は運動時に首を痛めた際には、損傷や炎症を起こしていることが多くみられます。ただ、首には小さい筋肉も多数あります。実はその小さい筋肉に痛みを感じている方の方が多いのではないでしょうか。
首深層解剖 大きい筋肉の下には、板状筋、半棘筋、最長筋などの比較的小さい筋肉があります。それらの筋肉に損傷や炎症があると、奥の方に痛みがあり、なかなか痛みが改善されないこともあります。湿布では薬効が届かず、効果がないこともあります。

首の痛みを引き起こす代表的な疾患

  • 首のこり
 首から肩にかけての筋肉の鈍い痛みや圧迫感、違和感、不快感をひとくくりにして首のこりといいます。肉体的・精神的なストレス、自律神経の乱れなどによる首から肩にかけての筋肉の緊張と血流不足が原因です。

【原因】
◆頭を支えることによる負荷
 約5㎏の重さがある人間の頭を支えている首には、日常的に大きな負荷がかかっています。特に最近は猫背で、首の位置が前に出てしまっている方が多いようです。正常な肩-首ラインは、横から見て、肩峰(肩の横にある骨の部分)の直上に耳垂(みみたぶ)がある状態です。耳垂が肩峰より前方にある方は、常に首の後ろの筋肉に負担をかけていることになります。

◆同じ姿勢でのデスクワーク
 同じ姿勢で長時間パソコンに向かっていることで、首や肩周辺の筋肉に緊張が続き、こりの症状があらわれます。

◆眼精疲労
 パソコン、携帯電話などによる長時間にわたる目の酷使や、メガネの度が合っていないなどの慢性的な目の筋肉の緊張や疲労が、首のコリの症状を引き起こすことがあります。

◆運動不足による筋肉疲労と血行不良
 日頃体を動かしていないと、筋肉の緊張や疲労が起こりやすく、血行不良を招き、肩や首がこります。腕を上げたり下げたり、大きく手を振って歩いたりして、肩甲骨を大きく動かすだけでも、肩から首の筋肉の血流がかなり改善されます。疲れたときに伸びをしますよね?あれって肩甲骨が大きく動くので、実はすごく肩首の筋肉にはいいんです。

◆ストレスによる緊張
 肉体や精神にストレスを受けると、筋肉を緊張させる自律神経の働きが活発になります。そのため、首周辺の筋肉が緊張し、首のコリが起こります。

◆寒さによる緊張、自律神経の乱れ
 寒い場所や冷房の効いた部屋で過ごすことで、血流が低下し筋肉が緊張します。また、夏に部屋では冷房、外は暑いという温度の変化が激しい状況では、自律神経の乱れを引き起こし、筋肉の緊張が強まり、首のコリが起こります。

  • 寝違え
 寝違えは頚部や背中に何らかの力が持続的に加わり、筋肉が炎症を起こしている状態をいいます。人は寝ているとき、時として不自然な姿勢になっていることがあります。普通なら寝返りで身体に負担をかけない姿勢に落ち着くのですが、負担のかかる姿勢が続いてしまった場合に発症します。

  • 頚椎捻挫
 自動車事故やスポーツ障害によって、頚椎の靭帯や関節包、筋肉などの組織に損傷を受けたもので、一般にはむち打ち症と俗称でよばれています。症状としては、首・背中・肩のコリ・痛み以外にも、耳鳴り、頭痛、めまい、吐き気、食欲不振などの不定愁訴を起こす場合もあります。

  • 頸椎症
 頚椎の椎体骨の骨棘形成、椎間板の後方突出、靭帯の石灰化などによって、脊髄、または神経根が圧迫される疾患です。頚椎の変化は主に加齢や外傷が原因で起こります。症状は急激に現れることなく、頚部の症状から始まり、徐々に上肢や下肢の症状が出てきます。頚部の症状としては、肩や首の筋肉が緊張がみられ、頚部の前屈や後屈時に後頚部から肩、上肢に放散する痛みが現れます。
 上肢の症状としては、上肢の痛みとともに脱力感、疲労感、手指の感覚異常、冷感、こわばり感を感じることがあります。症状が進行すると、手の筋肉が萎縮したり、皮膚温の低下、発汗異常、手指の変形などがみられます。脊髄に圧迫が起こると下肢の症状もみられ、歩行障害、便秘、排尿障害などの症状が現れます。

  • 頚椎ヘルニア
 頚椎の椎間板が飛び出して頚椎内部を走行している脊髄や神経根を圧迫している状態が頚椎椎間板ヘルニアです。原因は様々で、年齢や運動負荷・遺伝的素因などいろいろな因子が影響して起こります。手足のしびれや痛み、運動まひなどの様々な神経症状を引き起こします。

  • 頚椎後縦靭帯骨化症
 頚椎を補強している靭帯組織のうち椎体後方、すなわち脊髄の前方に位置する後縦靭帯が骨化して肥厚してくる疾患です。骨化した靭帯は、頚椎の可動性を減少させながら脊柱管内で脊髄を徐々に圧迫します。現在のところ靭帯骨化の原因は不明ですが、遺伝的要因やカルシウム代謝異常などの関与が考えられています。主な症状は、脊髄圧迫症状です。すなわち、手足のしびれや痛みを発症することが多く、手の細かい動作がやりにくくなったり、脚が突っ張って歩行がしにくくなるなどの運動障害も出現します。さらに頻尿や便秘などの膀胱直腸障害がみられることもあります。

中医学からみた「首の痛み」

 中医学では、外邪が侵入し、経脈を阻害して、気血の運行を妨げたり、外傷・体位不正・七情失調などによって経絡の気血運行を阻害し、頚部に気滞血瘀が発生し、首に痛みが生じると考えています。

特に関係する外邪の働き

風 風邪の特徴
・変化が敏速
 病状の進展がはやく、あるいは変化しやすい
・遊走性、移動性がある
 病変部位が変化する
・上半身、皮膚をおかす
 風邪は性質が軽いため、頭部、顔面部などの上半身、あるいは表面部の皮膚に症状があらわれやすい
・動揺する
 動きをともなう症状が多い
・他の邪気を先導する
 風邪は単独で人体に侵入することは少なく、ほかの六邪をともない侵入することが多い

【風邪の病証】
・風邪が表にあるときの症状
 寒け、寒けは温めると緩解、発熱、汗がでる、頭痛、鼻水、鼻づまり、あるいはのどのかゆみ、軽い咳など
・風邪が皮膚に停滞したときの症状
 発疹、皮膚のかゆみ、発疹あるいは痒む場所が急に発生し、一定しない、よく移動・増減するなど
・風邪が経絡に停滞したときの症状
 走行性の痛み、しびれ、ひきつれ、こわばりなど

湿 湿邪の特徴
・沈重性がある
 湿邪は重いので、湿邪におかされた部位が重い、重だるいなどの沈重感をともなう症状があらわれる
・下を犯す
 湿邪の沈重性は下降性をもち、下半身、下肢にながれこみやすい。そのため膝、足首、脚など、おもに下半身の症状としてあらわれる
・定着する
 湿邪は定着性が高いため、いったん体内に侵入すると、なかなか取りのぞくことができない
・粘膩である
 粘膩とは、粘りけがあり汚いことをさす。
・脾をやぶりやすい
 湿邪が体内に停滞すると、脾の運化作用を妨げやすい。
・気の運行を妨げる
 湿邪は同じ場所に停滞しやすい。そのため気の運行を阻み、痛みを発生させやすい

【湿邪の病証】
・湿邪が表に侵入したときの症状
 頭痛、頭重、発熱、汗がでない、あるいはジトジトの汗がでるなど
・湿邪が皮膚に停滞したときの症状
 湿疹、湿疹は少し盛り上がり、掻きこわすとジュクジュクし、皮膚がジメジメするなど
・湿邪が経絡や関節に停滞したときの症状
 重だるい痛み、痛む場所が一定する、関節痛、関節の腫脹、運動制限、あるいはしびれ、ジメジメした日に悪化するなど

熱 熱邪(火邪)の特徴
・熱感がある
 熱邪の最大の特徴は熱性である。発熱、熱っぽい、ほてり、冷たいものを欲しがる、顔が赤い、尿が濃く黄色いなどの症状があらわす。また、冷やすと症状が緩解し、熱をくわえたり、暑い日に症状が悪化するという特徴がある
・炎上性がある
 炎はメラメラと燃えさかる火のことである。熱邪も炎のように、上にのぼる性質をもつ
・神明をおかす
 熱邪はよく精神、意識に障害をあたえることがある
・発散する
 熱邪がからだをおかすと汗孔が開き、汗が大量に漏れることがある
・気、津液を消耗する
 熱邪が侵入すると、必要以上に汗を体外へだす。そのため、津液が消耗され、皮膚が乾燥する、のどが渇くなどの症状があらわれる
・発疹、出血しやすい
 熱邪が血に侵入することがある。これを血熱という。血熱の特徴的な症状は、発疹と出血である。
・けいれんする
 熱邪が極まると、内風を生じ、筋のけいれんなどの症状があらわれる

【熱邪の病証】
・熱邪が表に侵入したときの症状
 発熱、汗がでる、頭痛、のどが赤い、のどの痛み、口渇、あるいは黄色い鼻水など
・熱邪が血に侵入したときの症状
 赤いかゆみがある発疹、鼻血、吐血、血尿などの出血症状、あるいは発熱、目が赤い、イライラして落ち着かないなど


気滞とは?

 気機が阻滞しスムーズに流れなくなって出現する病症をいいます。臓腑をはじめ身体の各部で生じます。該当部位には、脹悶感・疼痛などの症状が現れます。原因の多くは、感情の抑うつ、飲食の失調、または力を入れて力んだり、捻挫などの素因によって起こります。運動中に首を痛めたなどは、気滞が少なからず存在しています。

弁証施治

  • 外感風湿
湿気の多い環境で生活しているものが風邪を感受し、風湿の邪が体表部の脈絡を阻滞して発生します。

【症状】頚項部が痛むとともにこわばりがみられる

【随伴症状】悪寒、発熱、汗が出るが解熱しない、頭が重い、全身が重だるい

【舌診・脈診】舌苔は白、脈は浮
【治法】疏風化湿、疏通経絡
【良い食材】大葉、ねぎ、生姜、香菜、うど、みょうがなど
【鍼灸治療代表配穴】風池、外関、合谷、足三里、陰陵泉、大椎、阿是穴など

  • 風熱挟痰
風熱の邪を感受して痰とともに頚項部に凝滞し、脈絡を阻滞して発生する。

【症状】頚項部の疼痛にこわばりを伴わない

【随伴症状】悪寒、発熱、咽痛、口渇、側頚部の多発性リンパ節腫をともない硬く触れ、甚だしければ発赤腫脹して潰破する

【舌診・脈診】舌質は紅、舌苔は黄、脈弦数
【治法】疏風清熱、化痰通絡
【良い食材】白菜、きゅうり、トマト、りんご、キウイフルーツ、豆腐、緑茶、はと麦、からし菜、玉ねぎ、大根、みかんなど
【鍼灸治療代表配穴】大椎、風池、曲池、合谷、魚際、豊隆、阿是穴など

  • 捻挫
頚部が突然伸展されたり、長時間頭を下げていたり、両上肢を突然拳上するなどにより、頚項部の筋肉が受傷し、気血が停滞し脈絡が阻滞して発生します。

【症状】片側の頚項痛で重圧感があり、痛みが背部に放散し、頚項部の運動時に痛みが増強する、甚だしければ深呼吸・咳嗽・くしゃみなどでも疼痛が加重する

【治法】舒筋活絡
【鍼灸治療代表配穴】落沈、阿是穴、三陽絡、流注経絡遠位部
(以下は代表穴)
 ・足少陽胆経上にあるとき:絶骨(懸鐘)、足臨泣、俠谿
 ・手太陽小腸経上にあるとき:後谿、養老
 ・足太陽膀胱経上にあるとき:承山、崑崙、束骨、足通谷
 ・手陽明大腸経上にあるとき:合谷、三間、二間
 ・手少陽三焦経上にあるとき:外関、中渚、液門
 ・督脈上にあるとき:後谿

  • 寝違い
睡眠中に頭部を高すぎる位置や低すぎる位置に置いたために、頚項部の筋肉が牽引されて受傷し、脈絡が通じなくなって発症します。

【症状】片側あるいは両側の頚項痛が生じ、頚項部の運動時に疼痛が増強し、背部・肩部に痛みが放散する。
【治法】疏風通絡
【鍼灸治療代表配穴】「捻挫」と同様の治療
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