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埼玉県川口市の中医学(中国伝統医学)専門はり灸治療院。石上鍼灸院です。

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鼻水(鼻流涕)

鼻水鼻水の状態でも、透明だったり黄色かったりと違いがあります。中医学では「寒」なら透明、「熱」なら黄色と診たりします。経験医学なので結構現実的なんです。

現代医学からみた「鼻水」

 鼻水には2つの役割があります。1つは鼻腔粘膜に湿気を与え温めることで、もう1つは、外から入ってきた細菌や花粉などの異物を洗い流すことです。人は1日に1~1.5ℓの鼻水が作られています。半分は鼻を湿らせ、すぐに蒸発してしまいます。残りは線毛によって鼻の奥に流し込まれています。鼻水が出るときは、鼻の粘膜についた花粉や細菌を洗い流そうと鼻水が大量につくられた結果です。また、寒いときや温度差を感じるときにでる鼻水は副交感神経によるものです。朝によく鼻水がでるのは、朝は副交感神経が強く働いているためです。

鼻水をともなう疾患

  • カゼ
 カゼのウイルスが鼻に侵入すると、鼻の粘膜から鼻水がたくさん分泌されます。最初はさらさらとした透明な水っぱなで、数日するとねっとりとした鼻水にかわり、1週間程度で治るのが一般的です。鼻水、鼻づまりのほか、発熱や頭痛、頭重感などがあらわれます。

  • アレルギー性鼻炎
 アレルギーの原因となるものが、体内に侵入してアレルギー物質を作り、鼻の粘膜を刺激して鼻水、鼻づまり、くしゃみなどの症状を引き起こします。花粉が飛散している時期に起こる季節性アレルギー性鼻炎と、ハウスダストによる通年性アレルギー性鼻炎があります。

  • 血管運動性鼻炎
 朝晩の気温差やストレスなど、わずかな刺激にも過敏に鼻が反応して、鼻づまり、鼻水、くしゃみが続くことがあります。原因は明らかになっていません。

  • 急性副鼻腔炎
 カゼをひいたときなどの粘膜の炎症が、副鼻腔と呼ばれる鼻の周囲にある空洞に広がって起こります。初めはさらさらとした鼻水が出て、その後黄色くて粘り気のある鼻水に変化します。発熱や頭痛をともない、炎症の広がり方によっては、目と目の間や眼の奥、額や歯などに痛みがあらわれます。

  • 慢性副鼻腔炎(蓄膿症)
 ウイルスによる急性副鼻腔炎に細菌感染が加わり、慢性的に繰り返すことで起こります。鼻水は黄色く、粘り気をもちます。粘り気をもった鼻水は鼻から出るだけではなく、のどに回ることもあります。他にも鼻づまり、嗅覚障害や頭痛、頭が重いといった症状があらわれます。

中医学からみた「鼻水」

 鼻粘膜から分泌する粘液を「(てい)」といい、鼻竅を潤しています。それにより呼吸の気体は鼻腔をスムーズに通ることができます。鼻は肺の竅であり、肺機能が正常であるか否かによって鼻汁の分泌も影響を受けるため、「肺は涕を主る」といわれます。肺機能が正常であれば、鼻汁の分泌量は正常となり、鼻竅を潤して外に流れ出さない。もし肺が外感寒邪の侵襲を受けると、鼻汁の分泌量は増加し、透明な鼻汁が出て鼻閉の症状が現れます。もし熱邪が肺を侵襲すると、黄色で粘稠な鼻汁が出ます。もし燥邪が肺を傷ると、鼻汁の分泌量が減少して、鼻腔が乾燥するなどの症状が現れます。

中医学では、鼻水の状態により邪気の侵入段階を診たりもします。

・水っぽくサラサラした鼻水
 邪気が体に入り込んだ初期段階です。唐辛子やこしょう、にんにくなど体を温めるものを積極的に摂るようにしましょう。

・粘りがあって白く濁った鼻水
 粘膜の表面に邪気が取りつき、炎症が起きた段階です。炎症による熱を適度に抑えて、邪気を外側に追い出す養生が必要になってきます。炎症を鎮めて解毒する力が強い菊花、セロリ、青ジソなどが適しています。

・粘っこく、黄色い鼻水
 鼻粘膜が荒れてウイルスや菌が粘膜の内側まで入り込んだ段階です。炎症による熱を抑え、体の抵抗力を高める対策が必要です。炎症による熱を抑える効果が高いのは、きゅうりや苦瓜、ズッキーニなどのウリ科の植物です。レタスは苦味があるサニーレタスのほうが熱を排出する力が高まります。また、れんこんには鼻水の粘りを緩める作用があります。

「衛気」について


 外部環境の変化が病因となる「六淫(外邪)」が鼻水の原因となることが多くありますので、その外邪から体を守る「衛気」についてまず説明します。

生成:胃腸で吸収された栄養物である水穀の精微から生じます
運行:体表をめぐり、体内のいたるところをめぐります。おもに活動時は体表をめぐり、睡眠中は体内に入ります
作用:①体表を保護し、外邪の侵襲を防ぎます
   ②汗孔の開合を調節し、体温を維持します
   ③皮膚、筋肉、臓腑、組織を温めます
以下に中医学での鼻水の原因をタイプ別に説明していきます

弁証施治


  • 風寒
風寒の邪が肺の宣発粛降作用(※1)を失調させ、鼻竅をふさぐことで生じます。冬季の風邪に多くみられます。

【症状】無色でうすく多量の鼻水、鼻閉

【随伴症状】くしゃみの頻発、発熱、悪寒、頭痛、咳嗽、無汗

【舌診・脈診】舌質は淡紅、舌苔は薄白、脈浮緊
【治法】辛温解表、疏風散寒
【良い食材】ねぎ、香菜、生姜、大葉、にら、胡椒、唐辛子、山椒、紅茶など
【鍼灸治療代表配穴】大椎、風池、風門、外関、合谷、列缺、迎香など

※1 
・宣発作用…濁気をはきだす、水分と栄養物質を全身に散布し皮膚に行きわたらせる、腠理(外邪から体を守る機能)を調節する
・粛降作用…清気(軽く清らかな気)を吸い込む、水分を腎・膀胱に下輸する、気道を清潔にする

  • 風熱
風熱の邪が肺の宣発粛降作用を失調させ、鼻竅をふさぐことで生じます。

【症状】黄色粘稠で多量の鼻水、甚だしければ鼻孔周囲の発赤腫脹や疼痛、鼻閉

【随伴症状】頭痛、発熱、悪風、咳嗽、汗が出る

【舌診・脈診】舌質は紅、舌苔は白、脈浮数
【治法】辛涼解表、疏風清熱
【良い食材】食用菊、すいか、りんご、梨、ココナッツ、白菜、トマト、緑豆、緑茶など
【鍼灸治療代表配穴】大椎、風池、曲池、合谷、魚際、迎香など

  • 湿熱
湿熱の邪が脾胃の運化(消化・吸収・転輸)を障害し、鼻竅をふさぐことで生じる

【症状】黄色粘稠で腥臭(なまぐさい)のある多量の鼻汁、強い鼻閉、嗅覚の障害

【随伴症状】頭重、頭痛、胃が重苦しい、食欲不振、口が苦い、口が粘る、水は飲みたくない、尿が濃い

【舌診・脈診】舌質は紅、舌苔は黄膩、脈滑数あるいは濡数
【治法】清熱利湿、通竅
【良い食材】そば、大麦、とうがん、金針菜、緑豆、あずき、はと麦、大葉、ジャスミンなど
【鍼灸治療代表配穴】豊隆、陰陵泉、陽陵泉、曲池、魚際、中脘、迎香など

  • 燥熱
燥熱の邪が鼻竅を上犯し体の水分が消耗して生じます

【症状】黄色粘稠で血液の混じる少量の鼻汁あるいは膿血性の鼻汁、鼻腔の乾燥と疼痛、鼻閉

【随伴症状】頭痛、胸や腹が脹って苦しい、のどの乾燥、口が苦い、口渇して冷たいものを飲みたがる、便が硬い、尿が濃い

【舌診・脈診】舌質は紅、舌苔は黄、脈細数
【治法】清燥瀉火
【良い食材】そば、レタス、トマト、白菜、きゅうり、緑豆、すいか、バナナ、リンゴ、緑茶、豆腐、豚肉、牛乳など
【鍼灸治療代表配穴】肺兪、尺沢、曲池、照海、太谿、迎香など

  • 気虚
気虚(臓腑の機能低下)で統摂が低下したために生じます

【症状】慢性的に反復して生じる無色でうすい鼻水で、時間がたてば白色粘稠となったり、ときに無色ときに黄色となったり、薄く黄色で臭気を伴ったりする、鼻閉

【随伴症状】息切れ、物を言うのがおっくう、倦怠無力感、胃が重苦しい、食欲不振、泥状便

【舌診・脈診】舌質は淡胖、舌苔は薄白、脈緩で無力
【治法】補肺健脾
【良い食材】山いも、肉類、サバ、イワシ、カツオ、はと麦、とうもろこし、いんげんなど
【鍼灸治療代表配穴】肺兪、脾兪、腎兪、合谷、足三里、太谿、迎香など

  • 腎虚
加齢、肉体疲労などにより腎虚となり、腎気不固(漏出を防ぐ働きの低下)となり生じます

【症状】無色でうすい少量の鼻水が慢性的に出る、冷えると増量、無色→黄色に変化、鼻閉、嗅覚の減退

【随伴症状】膝や腰がだるく無力、寒がる、四肢の冷え

【舌診・脈診】舌質は淡、舌苔は白、脈沈細で弱
【治法】益腎清肺
【良い食材】くるみ、にら、羊肉、鹿肉、鶏肉、エビ、ナマコなど
【鍼灸治療代表配穴】肺兪、腎兪、関元、太淵、尺沢、太谿、復溜など

アレルギー性鼻炎に有効な民間療法

◆梅しょうゆ番茶
 梅しょうゆ番茶は鼻水、くしゃみに効果があります。まず茶碗に梅干しを入れてほぐし種を取り除きます。そこに、しょうゆ小さじ1杯としょうが汁2、3滴を入れ、最後に番茶8分目までそそぎ混ぜて飲みます。


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