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埼玉県川口市の中医学(中国伝統医学)専門はり灸治療院。石上鍼灸院です。

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側胸部(胸脇部)の痛み

痛み中医学では「胸脇痛」といい、側胸部から季肋部の痛みを指しています。胸脇部は足厥陰経(肝)と足少陽経(胆)が循行しているので、側胸部の痛みは肝胆の病変と考えられています。

現代医学からみた「側胸部の痛み」

 側胸部から季肋部にかけては、肋骨から肋間筋などの筋肉、その奥には多くの臓器があります。肝臓、胆のう、脾臓、腎臓、肺、心臓などの病変により胸脇部に痛みが出ることがあります。また、打撲などにより肋骨にひびが入るなどの外傷性のものもありますが、ぶつけたなどの覚えがない場合は、肋間神経痛と診断されることも多いです。

肋間神経痛とは?

肋間神経 肋間神経痛とは、肋間神経が何らかの原因で障害されて生じる突発性の痛みをいいます。肋間神経とは、背骨のところ(胸髄)から肋骨に沿って走行している12対の神経です。
 特徴としては、痛むのは通常片側で、肋骨の走行に沿って帯状に痛みが走ります。その痛みはかなり強く、ズキンという鋭い痛みやチクチクするような痛みで、深呼吸や咳、体を捻るなどのちょっとした体位の変化でも強く感じることがあります。

  • 肋間神経痛の原因

原因が特定されないものが多い。ストレスが原因とも言われています。

腫瘍、椎間板ヘルニア、脱臼、骨折などにより、脊髄神経およびそこから出る肋間神経が圧迫されるなどで障害を受けて痛みが生じます。

帯状疱疹後神経痛
 帯状疱疹とは、小さい頃にかかった水ぼうそうのウイルスが体の中に残っていて、免疫力が下がった時にこのウイルスが活性化し、神経を伝わって皮膚に炎症を起こすものをいいます。

【症状の現れ方】
 まずはチクチクする神経痛のような痛みが起こり、その4、5日後にその部位に虫に刺されたような発疹ができ、次第に水疱に変わります。その後、かさぶたとなって約3週間で治りますが、発疹が治っても痛みが半年から数年以上続くことがあります。これを帯状疱疹後神経痛といいます。

中医学からみた「側胸部の痛み」

 側胸部には肝と胆の経脈が循行しているので、肝と胆の病変が側胸部にはあらわれます。そこで、まずは肝と胆の働きについてみてみましょう。

将軍の官 【肝】

肝 「肝は将軍の官、謀慮を為す」(黄帝内経)
 肝には、外邪の干渉を防ぎ、それへの対策を考慮して病邪に抵抗する機能があり、それがあたかも軍隊を統帥する将軍がはかりごとをめぐらすかのようなので、「肝は将軍の官」であるといわれます。

【肝の働き】
① 血 : 血を貯えて全身に供給します
② 筋 : 筋を管理して関節運動が円滑に行えるようにします
③ 目 : 目と関連し、視力を調節しています
④ 疏泄 : 「疏」とは疏通で、「泄」とは発散・昇発という意味です。
 ・気血の循環を促進し、臓腑器官などの機能を正常に保ちます
 ・情志変化に影響し、気持ちを朗らかに保ちます
 ・胃腸の消化吸収の働きを助けます
⑤ 爪甲 : 爪は肝血により滋養され、硬く光沢があり、紅く潤いのある爪になります

中正の官 【胆】

胆 「胆は中正の官、決断を為す」(黄帝内経)
 胆は、公平中立の立場で、臓腑活動の適否を決断します。

【胆の働き】
①胆汁:
 胆汁を貯蔵・排泄して飲食物の消化を助けます
 胆汁の分泌・排泄は肝の働きで維持されています
②決断:
 胆は肝とともに、決断や勇気を生み出します
 物事に対して正常な判断をくだすことができます

※ 肝は判断力や計画性などの精神活動を支配します。胆は決断や勇気を生み出します。胆気が強いとストレスに対する抵抗力が強く、胆気が弱いと気が小さくおどおどして物事に挑戦することができなくなります。
 心は不随意的な喜怒哀楽などの感情や精神活動を主るのに対して、肝は随意的な計画、判断などの思考活動を主っています。

さらに詳しく「肝と胆の働き」について知りたい場合はこちら

弁証施治

  • 邪在少陽
 カゼなどの原因になる風寒の外邪が直接少陽経に侵犯したり、太陽病が少陽に伝入して生じます。「傷寒論」に「六経弁証」という主に外感熱病の弁証に適用する弁証方法があります。カゼは太陽→少陽→陽明→三陰経という順に裏に向かっていきます。太陽病証は表証なので、悪寒、発熱、頭痛などの症状が主ですが、少陽病証になると外感熱病が表から裏に進展する途中の段階なので、寒さと熱さが交互にあらわれる(寒熱往来)・胸脇苦満・口が苦い・めまいなどの症状があらわれます。
 少陽経は胸脇部を循行するので、寒邪が化熱して半表半裏の少陽経に停滞すると少陽の気の運行が失調して発生します。

【症状】 側胸部の痛み、側胸部が脹って苦しい、寒熱往来、口が苦い、のどの乾燥感、目がくらむ、難聴、食欲不振、いらいら、悪心など

【舌診・脈診】 舌苔が薄白や白滑、脈は弦

【治法】 和解少陽

【方薬】 小柴胡湯

【良い食材】 生姜、唐辛子、ニンニク

【針灸治療代表配穴】 期門、中渚、外関、足臨泣、大椎、間使、中脘、
足三里など

  • 懸飲(けんいん)
 飲食の不節制や寒湿の邪を外感したりしたために、肺の通調、脾の運化、腎の蒸化が失調し、水飲が生じ、それが側胸部に停滞し、それにより気機の昇降が失調し生じます。

【症状】 側胸部の痛み、唾を吐いたり寝返りをしたり大きく呼吸するときに痛みが増強する、息切れなど

【舌診・脈診】 舌苔が白、脈が沈弦あるいは沈滑

【治法】 攻逐水飲

【方薬】 十棗湯

【良い食材】 穀類、里いも、山いも、じゃがいも、からし菜、大根、へちま、しいたけ、とうがん、白菜、生姜、海藻、くらげ

【針灸治療代表配穴】 肺兪、脾兪、章門、京門、水道、陰陵泉など

  • 肝気鬱結
 怒りの感情や欲求不満などで肝の条達・疏泄が失調して生じます。

【症状】 側胸部が脹って痛み痛みの部位は一定しない、情緒の変化で痛みが増減する、胸がつかえてスッキリしない、ため息が多い、上腹部の膨満感、食欲減退

【舌診・脈診】 舌苔は薄、脈が弦

【治法】 疏肝理気

【方薬】 柴胡疏肝散

【良い食材】 らっきょう、みかん、だいだい、かぼす、レモン、オレンジ、ジャスミン

【針灸治療代表配穴】 期門、肝兪、内関、足三里、太衝など

  • 血瘀
 普段から情緒が鬱積したり、肝気鬱結があるために、慢性化し血流が停滞して生じます。

【症状】 固定性で刺すような側胸部の痛み、夜間に痛みが増強する、季肋部に腫瘤を触れることがある

【舌診・脈診】 舌質は紫暗あるいは瘀斑がある、脈が渋

【治法】 活血化瘀

【方薬】 膈下逐瘀湯

【良い食材】 チンゲン菜、にら、甜菜、くわい、にんにく、ねぎ、酢、酒

【針灸治療代表配穴】 膈兪、血海、三陰交、期門、中封、委中、内関など

  • 肝胆湿熱
 湿熱の邪が側胸部に直接侵入したり、飲食の不節制により脾の運化が失調し、体の中に湿が発生しそれが化熱し、その湿熱の邪が肝胆を侵して疏泄・条達が失調したために発生します。

【症状】 側胸部が脹って痛む、胸苦しい、食欲不振、口が苦い、悪心、嘔吐、尿が黄色い、目の充血、黄疸

【舌診・脈診】 舌苔は黄膩、脈が弦滑あるいは弦数

【治法】 清熱利湿

【方薬】 竜胆瀉肝湯

【良い食材】 はと麦、あずき、じゅんさい、にがうり、セロリ、きゅうり、白菜、とうがん、とうもろこし、すいか、緑豆、豆腐、シジミ、ハマグリ、ドジョウ

【針灸治療代表配穴】 行間、曲泉、陽輔、足臨泣、陰陵泉、陽陵泉、期門、至陽など

  • 肝陰虚
 肝気鬱結により気滞が化火し、その火による肝陰の消耗・腎陰虚の肝陰への波及・血虚による肝陰の不足などの結果、肝の経脈が濡養されないために生じます。

【症状】 側胸部が常にしくしく痛む、口が渇く、のどの乾燥感、胸中の熱感、頭のふらつき、めまい、目がかすみはっきり見えない、顔のほてり、耳鳴り

【舌診・脈診】 舌質が紅、舌苔が少、脈が弦細数

【治法】 養陰柔肝

【方薬】 一貫煎

【良い食材】 黒ごま、黒豆、トマト、うずらの卵、烏骨鶏、スッポン、カキ、マテ貝、ムール貝、ホタテ貝、松の実、ライチ、豚レバー、豚ハツ、イカ、タコ、赤貝

【針灸治療代表配穴】 肝兪、風池、三陰交、太谿、復溜、太衝、中封、期門など

肋間神経痛に有効な民間療法

◆ヘチマ水
 秋に地上40㎝ぐらいのところでヘチマの茎を切り、一升瓶に差し込んでおくと、1~2ℓのヘチマ水がとれます。ヘチマ水には、関節炎や肋間神経痛の痛みを取り去る働きがあります。ヘチマ水200mlに氷砂糖20gを加えて半量になるまで煮詰めたものを、1日3回、1回につき、さかずき1杯飲みます。

◆ハトムギの煎じ汁
 むくみやすい人によい方法です。ハトムギには優れた利尿作用があり、水分代謝をよくし、肋間神経痛の症状を改善させます。殻をむいたハトムギ10gを400mlの水で半量になるまで煎じ、1日3回に分けて飲みます。

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