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埼玉県川口市の中医学(中国伝統医学)専門はり灸治療院。石上鍼灸院です。

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手足のしびれ・知覚麻痺(四肢麻木)

「麻木」とは、皮膚がしびれたり知覚が消失したことで、「しびれ感」「知覚麻痺」に相当し、四肢に発生したものを「四肢麻木」といいます。当院では、血液検査やMRI等の検査を行っても原因がはっきりと分からない患者様が多数いらっしゃいます。中医学では違った見方で診療を行いますので、参考にしてみてください。

現代医学からみた「手足のしびれ・知覚麻痺」

なぜ痺れるのか?

感覚神経路
 感覚系の伝達路は2つあります。痛覚・温度覚・一部の触覚を主る線維が通るルートと、触圧覚・振動覚・位置覚を主る線維が通るルートです。いずれも末梢神経→脊髄→脳幹→大脳と情報を伝えています。このどこかで異常があると、感覚障害が起こります。しびれ感は異常感覚とよばれています。脳腫瘍などにより伝達路が障害されしびれが起こったりします。また、血管障害により危険シグナルをだしているときにも起こったりします。特に誰しもが経験しているのは、正座によるしびれですね。これは正座することで下腿への血流が悪くなり、このままでは危ないよと、体に危険シグナルを出している状態です。

手足のしびれ・知覚麻痺を起こす主な疾患

  • 脳腫瘍
脳腫瘍 脳腫瘍とは、脳の疾病のひとつで、頭蓋内組織に発生する新生物(腫瘍)のことを意味します。腫瘍が脳を圧迫するため、様々な症状を引き起こします。

【症状】 頭痛・吐き気・嘔吐。朝方に発生する頭痛が日増しに増強します。この他に、けいれん発作、手足の運動麻痺、知覚障害、聴力障害、視力低下、視野狭窄、記憶力や判断力の障害、傾眠傾向などが出現することがあります。腫瘍のできた場所により症状が異なります。

  • 多発性硬化症
多発性硬化症
 多発性硬化症は中枢神経系の脱髄疾患の1つです。私たちの神経活動は神経細胞から出ている電線のような神経の線を伝わる電気活動によって全て行われています。家庭の電線がショートしないようにビニールからなる絶縁体によって被われているように、神経の線も髄鞘というもので被われています。この髄鞘が壊れて中の電線がむき出しになる病気が脱髄疾患です。この脱髄が斑状にあちこちでき、病気が再発を繰り返すのが多発性硬化症です。
 患者数は人口10万人あたり8~9人程度と推定されています。原因は分かっていませんが、自己免疫説が有力となっています。

【症状】 症状はどこに病変ができるかによって千差万別です。手足のしびれや皮膚感覚の低下、手足に力が入らないための歩行障害、発声障害、嚥下障害、視力が低下する、ものが二重に見える、排尿しづらいなど

  • ギラン・バレー症候群
 末梢神経系に炎症が生じ、主に髄鞘が破壊される病気です。多発性硬化症は中枢神経系の脱髄疾患ですが、ギラン・バレー症候群は末梢神経系の脱髄疾患です。多くの場合、カゼを引いたり下痢をしたりなどの感染症の症状の後1~2週間して、急に手や足に力が入らなくなります。原因は自己の免疫システムが異常となり、自分の神経を攻撃するためと考えられています。

【症状】 両手両足に力が入らなくなり、動かせなくなります。また、多くの場合に手足の先にしびれ感を感じます。顔面の筋肉や目を動かす筋肉に力が入らなくなったり、呂律がまわらなくなったり、食事を飲み込みにくくなったりすることもあります。高血圧や低血圧、脈の不整などの自律神経の障害がみられることもあります。

  • 糖尿病性ニューロパチー(糖尿病性神経障害)
 糖尿病性ニューロパチーとは、糖尿病により神経が変性してしまったり、神経を栄養する毛細血管の障害で血流が低下することなどで末梢神経が侵される糖尿病の三大合併症の1つです。

【症状】 安静時によく足がつる、皮膚の表面に虫がはっているように感じる、手足がしびれる・痛む、手や足先がやたらにほてったり冷たく感じる、立ちくらみ、下痢・便秘、排尿困難、ED、外眼筋麻痺など

  • 頚椎後縦靭帯骨化症
後縦靭帯骨化症 後縦靭帯骨化症とは、脊椎椎体の後縁を上下に連結し脊柱を縦走する後縦靭帯が骨化し増大した結果、脊髄の入っている脊柱管が狭くなり、脊髄や脊髄から分枝する神経根が圧迫されて知覚障害や運動障害等の神経障害を引き起こす病気です。
 原因としては単一に生じるのではなく、複数の要因が関与して発病すると考えられています。遺伝的素因、性ホルモンの異常、カルシウム・ビタミンDの代謝異常、糖尿病、肥満傾向、老化現象、全身的な骨化傾向、骨化部位における局所ストレス、椎間板脱出などいろいろな要因が考えられていますが原因の特定には至っていません。特に家族内発症が多いことから遺伝子の関係が有力視されています。

【症状】 首筋や肩甲骨周辺・指先の痛みやしびれ。さらに症状が進行すると、次第に痛みやしびれの範囲が拡がり、脚のしびれや感覚障害、足が思うように動かない等の運動障害、両手の細かい作業が困難となる手指の運動障害などが出現します。重症になると排尿や排便の障害や一人での日常生活が困難になることもあります。

  • 甲状腺機能低下症
甲状腺ホルモン 甲状腺そのものが原因であるもの、脳下垂体から分泌される甲状腺刺激ホルモンが不足したため甲状腺が刺激されなくなっているもの、甲状腺ホルモンが分泌されているのに反応性が低下しているもの、これらの原因により身体の活動性が低下する病気です。主に、自己免疫障害、ヨウ素の摂取不足、手術による甲状腺摘出などが原因となります。

【症状】 甲状腺機能が低下してくると全身の代謝が低下するため、体のさまざまな機能が低下します。精神機能が低下することによって眠気、記憶障害、抑うつ、無気力を生じます。皮膚は乾燥し、毛が抜けたり、指で押してもあとを残さないむくみを生じます。また声帯がむくむために声がかすれることもあります。消化管運動の低下により便秘になったり、心臓機能の低下により脈が遅くなったりします。他には、手足のしびれ、体重増加、寒がり、疲労感がよくみられます。

  • ビタミンB1欠乏症
 極度の偏食によるビタミンB1の摂取不足や、アルコール依存症の方にみられる病気です。末梢神経が侵されると脚気、中枢神経が侵されるとウェルニッケ・コルサコフ症候群といいますが、現在では両者は同一疾患と考えられ、ウェルニッケ・コルサコフ症候群とよばれています。

【症状】 手足のむくみを伴うしびれ感や筋力低下、唇など敏感な部位での皮膚感覚の異常、動悸、倦怠感が特徴です。病状が進むにつれて眼球運動や歩行が困難になり、記憶力・認識力が低下して健忘症のような症状をあらわします。

中医学からみた「手足の痺れ・知覚麻痺」

【風】について

風
 一般的に「風」というと、風邪のことをいいます。風邪とは六淫の中で最も重要な病邪で、その性質は陽に属し、外感病の主な発病因子です。他の病邪と結合して人体に病を引き起こすことが多く、例えば風寒、風熱、風湿、風燥などがあります。風邪の特徴は、迅速に病を引き起こし、それに伴う症状が変化に富んでいるところです。

【風は百病の長たり】
 風邪が多くの疾病を引き起こす主要な発病因子であることを指しています。風邪により引き起こされる疾病は最も広範に及びます。また、内傷雑病の変化過程においても、めまい・痙攣・肢体の振戦・麻木(知覚麻痺)など、風の症状がよく出現します。

【内風】について
 疾病の変化の過程で現れる風証、およびそれを誘起した病因そのものを指します。外感の風邪と区別するために内風とよばれています。臨床的には、火熱熾盛・血虚陰虧・気血逆乱などにより生じる肝風内動を指すことが多いです。症状としては、めまい・失神・痙攣・震え・麻木(知覚麻痺)・口眼歪斜などがみられます。

「手足のしびれ・知覚麻痺」に関係する気血津液の働き


気
 気とは人体を構成し、人体が生命を維持するための基本的物質の1つです。呼吸を主り、血の運行をコントロールし、津液を化生して運行させ、肌肉皮膚を温養するなどの機能を指して「気」と呼びます。

【気は血の帥たり】
 気は陽に属し機能活動を担います。血は陰に属し物質の基礎となっています。営血が経脈中を絶え間なく運行することができるのは、気の動力によって推動されるからです。気には生血の機能があり、気が水穀の精気を化生することによって血液が生成されます。また気は血をめぐらすことができます。血液の循行は心気の推動・肺気の輸布・肝気の疏泄作用に依存しています。そこで「気が行れば血が行り、気が滞れば血が凝る」といわれます。このほか気は血液を固摂し、血液が脈管中を正常に循行して外に溢れ出ないようにしています。

【衛気とは?】
 衛陽ともいい、体表を保護し外邪の侵入を防御する気のことです。衛気は人体の陽気の一種で、水穀の精気から化生したものです。衛気には活動性が高く、動きが速いという性質があるため、その運行は滑らかかつ迅速で、経脈の拘束を受けることなく経脈の外側をめぐり、全身のすみずみまで行きわたります。また、衛気には肌肉を温養し、皮膚を潤沢にし、
腠理を滋養し、汗孔を開閉する機能があります。したがって臓腑の活動、とりわけ皮膚表面の機能が正常であるか否かは、衛気の強弱と密接な関係があります。例えば、衛気が不足すると、肌表を密に保つことができないため、身体の冷え・発汗がとまらないなどの症状があらわれます。人体がこのような状態にあるときには、外邪が虚に乗じて内に侵入するため、病気が起こりやすくなります。

血
 血は脈管中を運行する赤い液体、すなわち血液のことです。その生成のメカニズムは、脾胃が水穀を消化し、化生された精微部分や津液などの栄養成分が上方の心肺に輸送されて、そこで肺の気化作用により血が生成されます。この血は脈管中に注いで全身を運行し、全身の皮毛・経絡・筋骨・臓腑などすべての組織器官に栄養を与えます。このような血液の運行は、心気の推動・脾気の統摂・肝臓の調節などの作用に依存しています。

【血は気の母たり】
 血は気を運ぶ母体であり、気に十分な栄養を与えています。すなわち血は気の基礎物質であり、気は血や津液に依存しなければ体内に存在できません。

【血は之を濡すを主る】
 血液は経脈中を循行し、内は臓腑に外は皮肉筋骨にと、円環のごとく絶え間なく運行し、全身の臓腑や各組織に十分な潤いと栄養を与えて、正常な生理機能を維持します。

津液
 人体内のすべての正常な水液のことをいいます。血脈内の津液は血液の組成分となり、血脈外の津液は血液の間隙にくまなく浸透します。津液の生成・輸布・排泄には、胃による受納と消化、小腸による清濁の泌別、脾気による転運・輸布、肺気による宣発と粛降、三焦による水道の通調、膀胱と腎による蒸化と排泄などの一連の気化作用が関与しています。これらの作用によって津液は化生して全身に布散し、五臓六腑・四肢および全身の各関節を滋養します。また人体内の代謝を経て栄養物質が吸収された後の廃液は、汗や尿液に変化して体外に排出されます。それによって、体内の水液の動態的平衡が維持されています。
 

弁証施治

  • 風寒入絡
 体質が虚弱であったり、疲労、ストレスなどにより、衛気の働きが弱まり、腠理を密に保つことができず、風寒の邪が侵入し、経脈を阻塞して気血不和をきたしたことによって生じます。明らかな外邪の感受した既往(かぜなど)があって発症します。

【症状】 四肢のしびれに疼痛を伴う、曇天や寒冷時に増悪する、風や寒さを嫌がる、手足の冷え、腰や膝がだるく重いなど

◆風邪が強い場合:しびれが遊走性で固定しない、ときに軽度の顔面神経麻痺をともなう

◆寒邪が強い場合:固定性のしびれに疼痛を伴う、手足の冷え、寒さを嫌がる、腰や膝が重だるいなどの症状が明らか

【舌診・脈診】 舌質は淡暗、舌苔白潤、脈は浮あるいは緊など
【治法】疏風散寒
【良い食材】 米、ねぎ、大葉、生姜、香菜、黒砂糖など
【鍼灸治療代表配穴】 大椎、風門、風池、外関、八風、八邪など

  • 気血両虚
 疲労、嘔吐、下痢、出血過多、多産や頻回の出産、熱病の持続、その他の慢性疾患などにより、気血が虚して脈絡が空虚となり発症します。

【症状】 四肢がしびれて力がない、顔色が萎黄でつやがない、息切れ、動悸、頭のふらつき、不眠、健忘など

◆気虚が強い場合:顔色が白い、四肢が軟弱で無力、動悸、息切れ

◆血虚が強い場合:顔色につやがない、皮膚がやや乾燥、頭のふらつき、めまい、不眠、健忘

【舌診・脈診】 舌質は淡嫩、舌苔薄白、脈細弱
【治法】 補益気血
【良い食材】 穀類、肉類、レバー、山いも、じゃがいも、にんじん、ほうれん草、小松菜、ライチ、ぶどう、しいたけ、栗、落花生、蜂蜜、イカなど
【鍼灸治療代表配穴】 膈兪、脾兪、腎兪、気海、足三里、合谷、三陰交など

  • 気滞血瘀
 「気行ればすなわち血行り、気滞ればすなわち血滞る」
感情の抑うつ、飲食の失調、または力を入れて力んだり、捻挫などの素因によって気滞が起こり、気滞が起こると正常に血の運行を推動できなくなるので、瘀血が出現し、気滞血瘀となります。気滞血瘀が生じると経絡を阻滞し、営陰の滋潤と衛気の温煦が得られないために、四肢のしびれが生じます。

【症状】 四肢のしびれに脹った痛みを伴う、さするとやや軽減する、顔色がどす黒い、口唇が紫色など

◆気滞が強い場合:しびれに増減がある、疼痛は軽度

◆血瘀が強い場合:持続性のしびれとともに疼痛がある、皮膚が暗色、口唇が紫色

【舌診・脈診】 舌質が紫、舌苔は薄、脈は渋など
【治法】 理気活血
【良い食材】 そば、なた豆、らっきょう、大根、みかん、酢、酒など
【鍼灸治療代表配穴】 膈兪、血海、三陰交、委中、内関、間使、足三里、太衝、八風、八邪など

  • 肝風内動
 イライラして怒りっぽい肝火旺の体質の方が喜びすぎたり、怒りすぎて、内風が生じたために発症します。

【症状】 四肢のしびれに振戦を伴う、頭のふらつき、めまい、頭痛、いらいら、怒りっぽい、不眠、多夢など

【舌診・脈診】 舌質紅、舌苔薄白あるいは少、脈弦
【治法】 平肝熄風
【良い食材】 トマト、きゅうり、セロリ、牛乳、豚足、豚肉、鴨肉、カキ、ホタテ貝など
【鍼灸治療代表配穴】 風池、肝兪、太衝、行間、合谷、内関、太谿、三陰交、曲池、陽陵泉、八風、八邪など

  • 風痰阻絡
 痰飲が風邪によって動かされ、風痰が経絡を阻害したために発症します。

【症状】 四肢のしびれに掻痒感を伴う、ときに振戦がある、めまい、悪心、嘔吐、痰が多い、肩背部が重だるいなど

【舌診・脈診】 舌質がやや暗、舌苔が白膩、脈弦滑あるいは濡など
【治法】 去風化痰
【良い食材】 穀類、里いも、山いも、じゃがいも、からし菜、大根、へちま、しいたけ、とうがん、白菜、生姜、海藻、クラゲなど
【鍼灸治療代表配穴】 風池、太衝、豊隆、陰陵泉、曲池、足三里、八風、八邪など

  • 湿熱欝阻
 湿熱の邪が侵入したり、寒湿が長期間人体にうっ積して湿熱の邪と化すなど、湿熱が欝滞して絡脈を阻滞したために、気血が肢端に達することができず発症します。

【症状】 下肢のしびれに灼熱疼痛感を伴う、他覚的にも熱感がある、甚だしければ両足を冷たいところにつけたがる

【舌診・脈診】 舌質は暗紅、舌苔黄膩、脈弦数あるいは滑数
【治法】 清熱利湿
【良い食材】 はと麦、とうがん、セロリ、きゅうり、にがうり、白菜、水菜、せり、すいか、緑豆、あずき、茶、豆腐など
【鍼灸治療代表配穴】 陰陵泉、陽陵泉、支溝、曲池、内庭、八風、八邪など

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