坐骨神経痛とは、腰の方から足に走行している坐骨神経が、何かしらの原因により圧迫されたりすることで、坐骨神経の支配領域に痛み、痺れ、知覚鈍麻などの症状があらわれるものをいいます
坐骨神経痛が生じる代表的な疾患
・腰椎椎間板ヘルニア
・腰部脊柱管狭窄症
・変形性脊椎症
・腰椎すべり症
・梨状筋症候群
中医学での原因
■寒湿阻滞
湿気が多いところに住んでいるなど外気の湿邪の影響や、生もの・冷たいものの摂りすぎにより寒湿が体内に留まることで発症する
【主な症状】
腰からお尻・大腿後面・下腿にかけて引きつるような感覚を伴う痛み、冷えると痛みが増強、温めると気持ちが良く感じる、雨天や寒冷刺激により増悪する
■気滞血瘀
外邪の停滞、感情の抑うつ、捻挫などにより血瘀(血の巡りが悪くなる)が生じて発症する
【主な症状】
坐骨神経支配領域の痛みの他に脹痛・刺痛・圧痛が出現、痛む部位は一定している
■気血両虚
虚弱体質、慢性病などにより、気血が不足して発症する
【主な症状】
坐骨神経支配領域の痛みの他に持続性のだるい痛みや痺れがみられる、按圧すると痛みは軽減
息切れ、言葉に力がない、汗がでやすい、倦怠感などがみられる場合もある
■湿熱
湿熱の邪の影響や、寒湿が停滞して化火し湿熱となることで発症する
【主な症状】
坐骨神経支配領域の痛みの他に患肢が重だるく熱感がある
■腎精不足
過労、性生活の不節制、出血などにより腎精が少なくなって発症する
【主な症状】
坐骨神経支配領域の痛み
腰部痛、脚と膝の無力、長く立っていられない、寒がり、四肢の冷えを伴う場合が多い